だしとは…
料理によく使う「だし」とは、鰹節や昆布、煮干し、干ししいたけ、野菜、肉類等を煮出して
旨味成分を抽出した汁のことです。
料理に合わせて使い分けられ、フランス等西洋料理で使われる
「ブイヨン」や中華料理の「湯(タン)」も肉類と野菜から取っただしのことです。
うま味の主な成分は、植物性の素材からとれる「グルタミン酸」、動物性の素材からとれる「イノシン酸」、
椎茸からとれる「グアニル酸」があります。
だしの種類・使い分け
かつおだし…うま味の主成分はイノシン酸。かつおと昆布の合わせだしが、今の和食の基本になっています。
昆布だしよりも味がはっきりして香りも豊か。削り節を使えば、だしをとる時間もかからないので、おすすめです。
煮浸しやすまし汁、茶碗蒸し、おひたしなど、出汁そのものの美味しさを楽しみたい場合は、かつおだしがおすすめ。
動物性の出汁なので野菜と相性が良く、繊細な野菜の味をぐっと引き立ててくれます。
昆布だし…昆布だしは、昆布から取っただしのことです。上品な旨味と風味が広がり、かつおだしと同じように和食でよく使います。
昆布の種類だけでなく、産地や収穫年度によっても味や風味が変わります。
だしを取る時は、沸騰させすぎると昆布からぬめりが出てくるので沸騰直前に昆布を取り出すようにしましょう。
シンプルで素材の味を邪魔しないので、汁物から煮物、鍋物など多くの素材と相性◎
魚を使った煮物や汁物などには、かつおだしではなく昆布だしがおすすめです。
煮干しだし…煮干しは、イワシなどを一度ゆでてから天日に干すなどして乾燥させたもの。
焼いてから乾燥させたものは焼き干しといいます。
主なうま味は、鰹節と同じイノシン酸で、独特の豊かな味わいがあります。
原料はイワシ以外に、タイやアジもあり、最近ではトビウオを原料としたアゴ煮干しと焼きアゴが人気です。
煮干し出汁も動物性の出汁なので、野菜料理との相性がいいです。
特に味噌汁との相性は抜群で、うどんやそばのつゆにも向いています。